炭火焙煎珈琲工房 南蛮屋

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村松 靖己

コーヒー生産管理部の村松です。
コーヒー豆の焙煎、生豆及び焙煎豆の品質管理、その他コーヒー商品全般の商品管理を担当をしております。
南蛮屋がお届けするコーヒーが皆様の生活の一部となり、ホッと幸せを感じるその瞬間の傍らにそっと居てくれていたら、こんなにも嬉しく、こんなにも贅沢な瞬間はありません。誇りと責任をもちまして、これからも皆様に幸せを提供させて頂く事を約束致します。



2023年10月01日

遥か、遥か『ホンジュラス』からの訪問。

…素敵な出逢いがありました。

2023年9月29日、
地球の裏側、遥か中米はホンジュラス共和国から訪問者が。

ホンジュラス バードフレンドリー®COMSA組合の皆様ご来店

先月より販売を開始した「ホンジュラス バードフレンドリー®」生産者である「COMSA組合」会長のロドルフォさん、コーヒー輸出業者のネリーさん、エルサさん、そしてCOMSA所属農園「クアル・ビシクレータ農園」農園主のオスカルさんが、「SCAJ2023」での来日を機に滞在先の都内より南蛮屋ガーデンへ来店してくださいました。


ホンジュラス バードフレンドリー®COMSA組合の皆様ご来店

「COMSA組合」は”コーヒーの首都“と呼ばれるラ・パス県のマルカラ・エリアに位置するコーヒー生産者組織で、小規模生産者の発展を目的に立ち上がりました。
組織の正式名称は「Café Orgánico Marcala S.A」。
「Orgánico(オーガニック)」の名の通り、有機栽培はもちろん渡り鳥の休息地となる原生林を保持した農園経営など、環境面でのサスティナビリティを重視したコーヒーの生産に注力している生産者組合です。また、教育機会や子どもたちの未来を守り、社会的責任をはたすこともCOMSAの理念に掲げています。

そんな組合の歴史をロドルフォさんから直接聞けたことは非常に大きく、こうした生産者さん達との直接的な交流は本当に刺激的であり、大変有意義な時間と力を我々にもたらせてくれました。

かつて1990年代までのホンジュラス産コーヒーの世界的評価は、非常に低いものでした。その理由は、ホンジュラス国内の流通システムです。今日のような情報社会ではなかった時代、生産者たちはいくつにも繋がっている仲買人に言われた価格で生産したコーヒーを売る以外に道はなく、またそのこと自体に疑問すら浮かばない状況だったのです。またそこに品質への評価もなく、ただただ言い値で、安値で買い叩かれていたのが現状でした。

「こんなに頑張って生産しているのに、なぜホンジュラス産コーヒーの世界での評価はこんなにも低いんだろう…」

そんな疑問がロドルフォさんを奮い立たせ、「COMSA組合」の設立に至ります。
仲買人の言いなりではなく、小農家単独では力が弱いことから生産者同士で仲間を募り、組合として結束し、風味や品質の向上、また有機農法へのシフトを武器に戦う意思を募らせたのでした。

それは順風満帆だったわけではありません。有機農法への移行をしたばかりの頃はコーヒー生産量の激減が避けられず、多くの人が気力を失い組織から脱退してしまいました。
これを受け、様々な支援を受けながらCOMSAのスタッフは土壌と水の保全、植物や野生生物の保全を促進する有機農場の革新的な手法などを学んでいきます。同時にコーヒー豆の収穫量の増加、品質の向上、そしてCOMSAのメンバー間の関係性にも改善が見られるようになりました。

また2000年以降のスペシャルティコーヒーというムーブメントも、彼らを後押ししてくれました。
コーヒーの香味の世界的基準が確立され、我々ロースターや消費者だけではなく生産者も香味評価が同じ土俵で出来る事になったこの時代の流れ。この事は、品質を大きく向上させた要因として欠かせない大きな進歩であり、生産者のステイタスを大きく向上させたと言えます。

これらの成功によって、2001年立ち上げ当初、69の小規模生産者からのスタートしたCOMSA組合は、現在1,600人の会員を擁しており、入会希望者の順番待ちリストが埋まり続けている状態です。


COMSA組合の会員である「クアル・ビシクレータ農園」農園主のオスカルさんは、組合員の中で最も評価の高い農園主。そんな彼のコーヒー生産への想いは、我々の心を大きく揺さぶるものでした。

組合に入った約20年前では有機土壌は僅か5cmだったものが、改良を重ねた今では70cmもの土壌となり、それは非常にコーヒーの香味向上に大きく繋がっているようです。
また彼が手土産だと渡してくれた「ゲイシャ種」と「パライネマ種」ナチュラルのサンプル品質は本当に素晴らしく、マイクロロットでの様々な品種、精製方法に日夜トライでしているとのこと。

また写真で見た「ゲイシャ種」のコーヒーチェリーの実の付き方はこれまでの印象とは別物と言えるほど収量が多く、驚き理由を尋ねたところ、
「土壌の水分値調整と、有機肥料の工夫でここまで収量は上げられるんだ」
と彼の自信満々な笑顔に思わず感嘆。

またココナッツのカスカラ(周りのガラ)に水分を含ませ土壌に埋めることで土における水分調整と養分の供給が加わり、コーヒーチェリーの品質向上に繋げているという彼のアイデアはまさに彼の情熱が導き出した一つの答え。そんな彼の情熱は他の組合員である生産者にも広がり、それは組合全体の品質向上に繋がっているとロドルフォさんが最高の笑顔で話されていました。

これからの未来、彼の情熱が作り上げた特別なコーヒーが、南蛮屋の店頭に並ぶことを期待します。


ホンジュラスのコーヒー品質向上に限りなく尽力を注ぎ、結果に繋げてきた「COMSA組合」会長ロドルフォさんの想いと情熱の詰まった「ホンジュラス バードフレンドリー®」
有機栽培下のもと自然環境に配慮し生産された、バードフレンドリー®認証取得のサステイナブル(持続可能)な特別のコーヒーを、皆様も是非お試しください。
きっと、彼らの想いがその一杯から感じられると信じています。


ホンジュラス バードフレンドリー®COMSA組合の皆様ご来店

南蛮屋ガーデンカフェにて提供中の、水出しにて抽出した「ホンジュラス バードフレンドリー®」をアイスにて飲んで頂いたところ、皆様大絶賛。大変有り難い評価を頂きました。

ロドルフォさん曰く、
「これまで数えきれないほどのコーヒーを飲んできたが、この一杯が一番美味い」
とのこと。
嬉しい言葉に、スタッフ共々感激の一瞬でした。
8時間を掛けゆっくりと水での抽出。コーヒーの旨味が詰まった一杯は、雑味の無い生豆のもつクリーンカップと個性的な風味特性が最大限に表現されています。
皆様、是非ともお試しを。


ホンジュラス バードフレンドリー®COMSA組合の皆様ご来店

ホンジュラス バードフレンドリー®COMSA組合の皆様ご来店

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