コーヒー生産管理部の村松です。
コーヒー豆の焙煎、生豆及び焙煎豆の品質管理、その他コーヒー商品全般の商品管理を担当をしております。
南蛮屋がお届けするコーヒーが皆様の生活の一部となり、ホッと幸せを感じるその瞬間の傍らにそっと居てくれていたら、こんなにも嬉しく、こんなにも贅沢な瞬間はありません。誇りと責任をもちまして、これからも皆様に幸せを提供させて頂く事を約束致します。
2009年12月21日
遥か、遥か『ニカラグア』からの訪問。
先日、素敵な出会いがありました・・・。
「Erwin Mierisch」氏、来店。
非常に肌寒い小雨の中、なんと・・・遥か中米はニカラグアからの訪問者が。
10月から11月にかけ数量限定にて販売し非常に好評を頂きましたニカラグアシリーズの第一弾『ニカラグア ジャバニカ』生産農園である、リモンシリョ農園4代目農園主「Erwin Mierisch」氏が、日本のコーヒー販売事情を実際に見てみたいとのことから、南蛮屋本店へと来店して下さいました。
左から松野社長、Erwin Mierisch氏、そして私。
生産者の熱い思いに、とにかく盛り上がる。
実はこの「Erwin Mierisch」氏・・・。
農園主とはいえ実際は農園運営はご両親、ご兄弟が携わり、本人はなんとCOE(カップ・オブ・エクセレンス)の国際審判員ヘッドジャッジの一人として世界中を飛び回っているという、それはもうとてつもなく忙しい方。この日も昨日の夜に来日し翌日には本国ニカラグアへと帰国するという超ハードスケジュールの中での訪問でした。
世界に6人しかいないこの「ヘッドジャッジ」とは現在9カ国で開催されている各国COEの予選から本線まで全てを取り仕切るとんでもない方で、まさに”今”の世界のコーヒー事情に精通しているそのお話は、とてつもなく興味深いお話ばかり・・・。
特に、生産者同士での情報交換は我々の予想を遥かに超えた中で行われているとの事・・・。
例えば、ある国のコンテストで高得点を出した新しい品種があればその情報はすぐに世界中の生産者に広まり、それは一気にムーブメントへと発展する・・・。
近年グァテマラにおいてCOEの上位入賞を席巻している『パカマラ種』は、元々エルサルバドルの研究所で品種改良された品種で、その香味の美しさから中米各国に広がりつつあるというこの状況も、生産者の方々が常に新しい情報を交換をしていることにより急速に広まったことを示しています。
但し、いくらコーヒーの品種がもつ香味が素晴らしくてもその品種を栽培する土壌、気候等ミクロな条件が噛み合わなければ特別なキャラクターは生まれません。
「Erwin Mierisch」氏の『リモンシリョ農園』は、ニカラグア国内でもそういった強烈なキャラクターをもつスペシャルティーコーヒーを産むべく先鋭的な実験を試みている農園。
例えば「Erwin Mierisch」氏が世界中から情報を集め、その情報をもとに実際に農園で試みる。
農園内の標高ごと、さまざまな気象条件のもつエリアごとに在来種を中心とした個性をもつ品種を栽培し、記録し、結果をみる。
そんな中産まれた中のひとつが、今回皆様に紹介できました『ジャバニカ種』という、まさにこのリモンシリョ農園でしか栽培されてない品種でした。
品種の特性と農園内のテロワールが産み出した、まさに他にはない強烈なその個性は、皆様にも伝わったことと思います。
南蛮屋本店 店内を散策。和の文化に興味を抱いた様子。
炭火を使った焙煎を実際に見て頂く。特性を説明し、充分理解して頂いた。
ブラジル訪問時にも痛切に感じましたが、
直接生産者とふれ合うことにより伝わるその強烈なまでのコーヒーへの熱い思いと情熱・・・
それを適切に表現し皆様に対しお伝えしていくのが、我々コーヒーマンの使命であると。
いやぁ・・・素敵な時間を頂きました。
これを一つのきっかけに、今後も新しいコーヒーの”個性”を皆様にご紹介していけたらと強く感じております。