炭火焙煎珈琲工房 南蛮屋

炭火焙煎コーヒー 南蛮屋
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村松 靖己

コーヒー生産管理部の村松です。
コーヒー豆の焙煎、生豆及び焙煎豆の品質管理、その他コーヒー商品全般の商品管理を担当をしております。
南蛮屋がお届けするコーヒーが皆様の生活の一部となり、ホッと幸せを感じるその瞬間の傍らにそっと居てくれていたら、こんなにも嬉しく、こんなにも贅沢な瞬間はありません。誇りと責任をもちまして、これからも皆様に幸せを提供させて頂く事を約束致します。



2015年01月06日

コーヒー豆、回帰。

2000年以降に始まった「スペシャルティコーヒー」のムーブメントにより、世界のコーヒーに関する常識は次々と変化しております。
90年代までの常識は、もはや全くと言っていい程通じないものと言っても過言ではありません。

様々な部分において非常に曖昧だったコーヒーの世界は、今やその味覚表現も世界基準で統一され、単語ひとつでそのコーヒーがどのような香味特性を持つかがすぐに分かります。
また、香味に関する評価基準も確立され、どのようなコーヒーが高い評価を受けるかという基準も世界でその基準が明確化されました。

例えば、『酸味』ひとつ取っても、ベリー系(ストロベリー、ラズベリーなど)のジューシーな酸や、柑橘系(オレンジ、レモン、ライムなど)の爽やかな酸など、その表現は非常に多彩です。
爽やかなのか、ジューシーなのか、華やかなのか、透き通るような綺麗さなのか、優しさなのか・・・
今や、言葉は通じなくても他国のコーヒー関係者とは単語ひとつで、そのコーヒーの個性を互いに通じ合える事が出来ます。

それは、「ワイン」の世界に近づいたと言えば分かり易いかもしれません。

国単位ではなく、その生産国内のどのエリアで生産されたものなのか・・・
どのような品種・・・?
様々な精製工程から、どの精製方法をチョイスしたのか・・・
その農園のもつテロワールの特性と品種特性のマリアージュ・・・
農園内でもどのエリアで、いつ、収穫されたのか・・・
収穫時、実の熟成度は・・・?
また、輸送方法は・・・?

挙げればキリがない程香味を形成する様々な要因は沢山あり、またそれら全てが今は明確に情報として入ってきます。
どの国のどのエリアの農園で、何の品種を、どのような精製方法で、いつ収穫され、いつ出荷され、いつ日本に入港し、どのような輸送方法を経て届けられたのか・・・。
かつては曖昧だった細かなコーヒーの世界が、より明確になることにより、よりコーヒーの特性が差別化出来るものとなって来ました。

世界各国の生産者達は、例え小ロットでも産地特性の明確な良質のコーヒーを創り上げることで、農園自体が評価され、それ自体がひとつのブランドとなり、結果全てがプラスに働くことが浸透しています。
そして、COE(カップ・オブ・エクセレンス)を始めとするコンペティションでの入賞は、彼らにとって大きな目標となっています。
今や、自分の創り上げたコーヒーにどのような個性を持たせるかを様々なアイデアや工夫で情熱を注ぎ込んでくれているのです。

完璧な精製工程を経て、初めて表現される「クリーンカップ」。
雑味の一切ないコーヒー豆のクリーンなカップが出来て、初めてその産地特性や品種による強い個性が表現されます。
この「クリーンカップ」をもつコーヒに仕上げる事は、並大抵のことでは出来ません。
精製工程のなかでほんの僅かなミステイクが生じれば、それはカップのクオリティに間違いなく影響されます。
生産者の努力と情熱があってこその、コーヒーの個性なのです。

また、丁寧な精製工程を経たそれらコーヒー生豆は時を経るごとにその風味特性はゆっくりと消失して行きます。
酸素、光、熱、水分、紫外線、気温変化などにより、生豆の香味の経時変化は大きく影響を受けると言えます。

そのマイナス要因を防ぐ為に、生産者達は様々な工夫をしています。

2008年ブラジル産地訪問の際、生豆の経時変化のマイナスを指摘した私の問いに対し、当時彼ら生産者達から経時変化防止の為の様々な方法にトライしている事を彼らから直接聞きました。
アルミなどに真空(バキュームパック)で輸送すると言った、当時本当に驚かされた彼らの提案も、今やコンペティション入賞レベルでは当たり前の輸送方法となっています。
(当時は、コスト面で非常にクリアーすべき問題が山積みだと話していた・・・)

また、真空ではないものの袋の中の酸素や水分を放出し、外からの外気の侵入を防ぐグレインプロ社開発の『グレインプロ』梱包も、その生豆の鮮度維持に非常に効果があると感じます。


贅沢福袋用コーヒー:COE入賞ロット。アルミバキュームパック梱包。

贅沢福袋用コーヒー:COE入賞ロット。アルミバキュームパック梱包。

贅沢福袋用コーヒー:COE入賞ロット。アルミバキュームパック梱包。
袋を開封した瞬間一気に空気が入り、生豆の果肉感溢れる甘い香りが一気に放出される。


2014エル・サルバドルCOE入賞ロット:エル・マハウラル農園生豆。

2014エル・サルバドルCOE入賞ロット:エル・マハウラル農園生豆。


焙煎

焙煎


限定『ケニア キアンブ』:グレインプロ包装

限定『ケニア キアンブ』:グレインプロ包装。


 
2015年・・・。
更なるコーヒーの世界の進化に乗り、
生産者達の情熱に感謝し、
焙煎というあらたな息吹を与え、
全身全霊、魂を込めて皆様に素晴らしいコーヒーお届けして参ります。

南蛮屋


 
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