炭火焙煎珈琲工房 南蛮屋

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坂井 真一

本部勤務の坂井です。
私の仕事は各店のセールや催事の手伝いなど、お店のバックアップを主に担当しています。時にはお店でスタッフとして働くこともあります。お目にかかれたらお気軽に話し掛けていただけると嬉しく思います。どうぞ宜しくお願い致します。



2010年01月26日

スマトラミッション その4

スマトラ島 第2日目 視察開始

さあいよいよ今日から始まります。
珈琲豆が種子から商品になるまでのプロセスを視察・研修致します。

当日は朝、レストランで朝食を済ませた後ホテル内のミーティングルームに集まり、主催者より本日からの視察の予定と段取りの説明がありました。
今回の行程で見学や視察のお世話になるサリマクムール社からは社長の息子、つまり次期社長がおとずれて同社の取り組みや今後のためのトライアル等、質疑応答の時間がありました。
その後、参加者全員の自己紹介がありました。
そこで昨日の時点で見分けのつかなかった人たちの再チェック、特徴をつかむため一人々を凝視!・・・・・その甲斐あって大体は顔と名前が一致しました。
それでもまだ数人見分けがつかない人がいますが、大体はつかめたのでOKでしょう。
これでやっと話が出来そうです。

朝のミーティングが滞りなく終わりましたので、いよいよ現地へ出発します。
バス2台に分乗して目的地へと向かいます。
昨日のバスは大型でしたが、本日から使うバスはマイクロバスに近いサイズでした。
どうして小さいバスになってしまったのかは後にわかります。
この位のサイズでないと山の細い道路で身動きがとれなくなってしまうのです。
グレードダウンでちょっと残念ですが立ち往生は困りますので仕方ありません。
全員の準備が整ったのでいよいよ出発です。

走り出してすぐは交通量が多いいつもの光景。
今日も道いっぱいに車、バイクがひしめいています。
そんな道路をしばらく走っていると、だんだん都市から離れて行きました。
交通量も減ってあたりは田舎の風景に、そして道は細くなりました。
さらに細くなる道をバスは奥へと突き進み山坂道へと入りました。
そのとたんに速度が落ちてバスのエンジンが唸りだしました。
平坦な道では隠せていたこのバスの弱点が山を登り始めて一気に露呈します。
なんともびっくりするくらい非力のエンジンです。
ほんのちょっとの登りでも唸ってます。信じられないくらい細いトルクです。
アクセル全開100%の力で頑張ってるんだけど思うように登らない、頑張って、頑張って登ってます。すごい排ガスを吐き出しているのが良くわかる唸り具合でした。
登ったり下ったりくねくねと右に左に揺られるうちに、バスの振動が程よく睡魔を誘ってだんだんと眠くなってきました。テケテケと走りの悪いバスにイライラするくらいなら、この際いっそ寝てしまおうと、途中休憩に立ち寄る予定のレストランに着くまで眠ってしまいました。
私が寝ている間にもバスはバスなりに頑張って、休憩地点にたどり着きました。(やっと着いた。) ホテル内のレストラン。ここで昼食をとります。

レストランから見える中庭は南国の花が綺麗に咲いていてプライベートプールがあったり、噴水があったりとよくテレビで見るような見事な庭園。
こんな良いところでの食事にテンションが上がりました。とても好印象でした。
料理も美味しかったですよ。ほかの皆さんのたくさん食べて満足した様子でした。

お腹もいっぱいになったところでレストランを後にして、またバスは走り出し目的地のシディカランのワハナ農園へと向いました。
夕刻、現地に着くと私たちのために今晩の寝床を用意してくれました。
綺麗なゲストハウスです。
スタッフの方々と挨拶をして、中に通されました。
しばらくくつろいでいて下さいとのことです。

程なくスコールが降りだしました。
本物のスコールは雨量が本当にすごいです。勢いが物凄い。雨粒もでかく感じました。
車も綺麗に洗えるくらいの凄い水流。傘なんて全く役に立たないだろうな、シャワー代わりに浴びたら痛いと思います。ずわぁーっと見事な降りっぷりでした。
その雨は1時間もしないうちに止みました。
雨季は毎日夕方〜夜にかけて、こんな感じみたいです。
会社勤めの人は毎日ビッショリで帰ってくるのかな?

スコールがあがるのを待っていたかのように見学の予定時間の連絡が入りましました。
どうやら集荷が遅れているそうで(あの雨では仕方ない)今日の作業は予定より1時間くらい遅くなるとのことでした。
いつもは大体午後10〜11時くらいに作業を開始するらしいのですが、お呼びするまで、ここでくつろいでいて下さいとのことです。
しかし、娯楽設備なんてテレビくらいしか無いし番組は興味のないものばかりなので必然的にみんなで雑談となります。
そんな雑談もかれこれ6〜7時間続いております。
集荷に手間取っているのだろうと思いますが、それにしても遅い。
その間夕食も終わり、入浴も終わり、また雑談。
5時くらいからずーっと・・・・・・・やっとお呼びがかかった時には、自分もそうですが大体の人はもう半分意識が無い。
非常に遅かったし(00時位)。「今からかよ。」的なムードの人もいましたが、しかしそこは大人の集まりです。現場に着くなり、みんなシャキッとしていました。

夜もふけているので早速見学開始です。
まず大袋に入った原料が大量に準備してあります。それを投入口に入れます。
その原料は巨大な掃除機のような吸い込む機械で上にある精製工程の第1段階へ移されます。
第一工程は水路があり、適度の水流があって、そこではまず比重選別が行われます。
軽い未熟豆は水流に流されて省かれます。
そこを通過した原料は2つ目の工程【パルパー】果肉を除去します。
剥ぎ取った果肉は肥料として再利用します(エコですね)。
その次に皮がむけた豆は発酵槽へ。
小さ過ぎてチェリーのまま通過してきてしまったものは国内消費むけの低グレードプロセスへとより分けられます。この工程は【ソーティング】と言います。
醗酵槽での浸けこみは24時間。
熟成の後、ミシュレージ(ぬめり)除去し、パティオと呼ばれる小庭(広場)に豆を広げ2〜3日乾燥(天候がよければ)それがかなわない雨季にはマシンドライ(物凄く大きい、パッと見 ガンダムで出てくるスペースコロニーのような形のドライヤーマシン)で天火干しと同じ環境をつくり原料を乾燥させます。

その後の工程で脱穀があるのですが本日はここまでのプロセスで終わりとなりました。
それでも時間はAM2:00近くになってます。
明日は農地の見学です。ちょっとハードな一日でした。

こんな調子で最後まで続くのか?
早く寝なければ体が持たないぞ、と思い始めた第2日目でした。


つづく。

南蛮屋


 
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